米国株はAI関連株主導で続落。ホームデポなどの業績見通しも市場心理を冷やしました。

失業保険申請が増加し金利低下。金や債券に資金がシフトし、リスクオフ色が広がっています。

ビットコインは7カ月ぶり安値から反発。短期調整の底打ち感が出始めました。

ECBが欧州の銀行に「前例なきショック」への備えを要請。地政学リスクへの懸念強まる局面です。

2025年11月19日 過去24時間の市場動向と経済ニュース

24時間のマーケット動向（2025年11月18日）

• S&P500指数: 6,617.32（前日比 -0.83%）reuters.com
• NASDAQ総合: 22,432.85（前日比 -1.21%）reuters.com
• 米10年債利回り: 約4.12%（前日比 -0.24ポイント）reuters.com
• ビットコイン価格: 約$92,600（前日比 +1.18%）reuters.com

全般にリスク選好が後退し、米株式市場は大幅下落しました。一方、金やビットコインなどの資産は買い戻され、債券利回りは低下しています。

米株続落 – AI関連株売りが市場心理を冷やす

米国株式市場は主要ハイテク株の売りに押され、4日続落となりましたbloomberg.com。S&P500は終値で約6617.32（-0.83%）まで下落し、NASDAQ総合も約22432.85（-1.21%）に落ち込みましたreuters.com。この下落は、AI関連の巨大小売り企業や半導体大手Nvidiaへの期待が後退したことが背景ですbloomberg.comreuters.com。また、ホームセンター大手Home Depotが業績見通しを下方修正したことも住宅市況への懸念を強めましたreuters.com。リスク回避の動きからビットコインや金が買われ、米10年債利回りは低下していますreuters.comreuters.com。

米雇用指標悪化で金・債券買い優勢に

米国の景気指標悪化もリスクオフを後押ししました。失業保険申請件数は2か月ぶりの高水準に達し、長期金利は低下傾向となっていますreuters.com。特に、労働市場の弱さに加え物価データ遅延などが伝わり、トレーダーの間で12月利下げ観測が強まりました。この動きを受け、安全資産である金が買われ、金価格は1%近く上昇していますreuters.com。ECBメンバーらも最近のデータ悪化を受けて市場の利下げ予想に同調しており、金融政策の先行きに注目が集まっていますreuters.com。

ビットコイン、7カ月安値から反発の兆し

暗号資産市場ではビットコインが一時7カ月ぶり安値（約$89,300）まで下落しましたが、その後急反発しましたreuters.com。現在は約$92,700まで回復しており、10月末の高値から約30%下落した後の一服感がみられますreuters.com。この下落・反発は米株のリスクオフの流れと連動しており、市場ではビットコインが短期的な調整を終えて年末に向けた反発局面に入るとの見方が強まっていますreuters.comcoindesk.com。Standard Charteredなどのアナリストも「過度な悲観は底打ちの兆候、年末にかけての上昇が想定される」と指摘していますcoindesk.com。

欧州銀行リスク – ECB「前例なきショック」に備えよ

欧州中央銀行（ECB）は18日、欧州銀行に対し前例のない金融ショックに備えるよう警告しましたreuters.com。ECBは地政学的緊張や気候変動リスク、技術革新などにより「極端な低確率事象」の発生頻度がかつてない高水準に達していると指摘していますreuters.com。そのため銀行に十分な自己資本を備え、リスク管理を強化するよう求め、逆ストレステストの導入など準備策の強化を明示しましたreuters.com。なお欧州の銀行株は今年に入って約46%上昇するなど強含んでいましたreuters.comが、ECBの警告はこうしたリスクへの備えの重要性を再認識させる内容となっています。