米株市場は史上最高値更新。政府閉鎖で経済統計が止まる中でも、利下げ観測が投資家心理を支えています。

原油相場は週次で8％安。OPECプラスの増産観測と季節的な需要減退で、供給過剰への懸念が強まっています。

ガザ情勢で前進。ハマスが米国仲介の停戦案を受け入れ、人質全員の解放に同意。中東リスクが後退しました。

日本では高市新総裁が誕生へ。アベノミクス継承の期待で株高・円安が進行し、日経平均は史上最高値を更新。

2025年10月5日 過去24時間の市場動向と経済ニュース

ビットコイン：過去24時間の値動きまとめ

ビットコイン相場はこの24時間で大きな変動がありました。週末にかけて上昇基調を強め、一時は史上最高値（今年8月に記録した約12万4,480ドル）に迫る12万4,500ドル近辺まで急騰しましたm.economictimes.comcoindesk.com。直近価格は約12万2,000ドル前後で、24時間前比では0.37%の小幅安となっています。この間の高値圏から多少調整しましたが、それでも週初から約13%高と強い週となりましたcoindesk.comm.economictimes.com。上昇の背景には米政府の一部閉鎖による先行き不透明感でビットコインが相対的な安全資産とみなされたことや、機関投資家の需要増加が指摘されていますcoindesk.comcoindesk.com。また、「10月は強気相場（Uptober）」という季節要因に加え、ビットコインETFへの資金流入や他のハードアセットへのシフト観測も追い風となりましたcoindesk.comm.economictimes.com。市場では年内にビットコインが13万5,000ドルに達するとの見方も出ており（英スタンダードチャータード予測）、強気ムードが広がっていますcoindesk.comm.economictimes.com。

本日の主要ニュース（過去24時間）

米株式市場が史上最高値、政府閉鎖下でも利下げ期待が支え

週末の米株市場ではダウ工業株とS&P500が史上最高値で取引を終了しましたreuters.com。9月の雇用統計発表が政府機関閉鎖で停止される中、市場は代替指標に注目し、ISM非製造業景況感の雇用指数が4か月連続で縮小するなど弱い民間データが確認されましたreuters.com。これにより景気減速→FRB利下げへの期待が高まり、投資家心理を下支えしましたreuters.com。エネルギーなど景気敏感セクターが買われる一方、ハイテク株は伸び悩みナスダックは小幅安でしたが、利下げ観測の高まりが株価全体を押し上げる形となっていますreuters.comreuters.com。市場関係者からは「政府閉鎖で経済指標に空白が生じても、足元の民間調査を見る限り景気減速感が強まっている。FRBの追加利下げ観測が追い風となり投資家マインドは勢いづいている」との声が聞かれますreuters.com。

原油が週次で8%安、OPECプラス増産観測で需給緩和へ

原油価格がこの週、大幅下落しました。指標の北海ブレント原油先物は週ベースで8.1%安と3か月超ぶりの急落となり、1バレル=64ドル台半ばに下落していますreuters.com。背景には、OPECプラス産油国が追加増産に踏み切るとの観測が急浮上したことがあります。関係者によると、日曜の閣僚級会合でサウジアラビア主導で複数国が11月から増産再開に合意する可能性が高まっており（ロシアは小幅増に慎重姿勢）reuters.com、供給逼迫の懸念が後退しました。加えて、イラク北部～トルコ間の原油パイプラインが約2年半ぶりに再稼働し始めたことや、夏場を過ぎて世界的な原油需要が季節的に減少していることも弱材料となりましたreuters.comreuters.com。米エネルギー省の統計でも最近の原油在庫・製品在庫が予想外に増加しており、需給が第4四半期以降は供給超過（余剰）に転じるとの見方が強まっていますreuters.comreuters.com。専門家は「増産観測と需要鈍化で強気材料が乏しい。当面、原油は上値の重い展開が続きそうだ」と指摘しています。

米ガザ和平に進展か、ハマスが人質「全員解放」に合意表明

中東情勢にも大きな動きがありました。イスラエルとパレスチナ（ガザ）の紛争をめぐり、イスラム組織ハマスが米国の仲介する和平案を受け入れる姿勢を示しました。ハマスは金曜日、「全てのイスラエル人質を解放する」ことに同意したと発表し、米トランプ大統領が提案したガザ停戦計画の条件を受け入れる考えを表明しましたreuters.com。これは人質の生存者だけでなく死亡した人々の遺体も含めた全面解放に応じる内容で、紛争終結に向けた重要な前進と受け止められています。仲介役を務める関係国にはハマスから回答文書が既に手渡されたと報じられておりreuters.com、停戦交渉の具体化に向けた動きが加速しています。トランプ大統領はハマスに対し日曜までの合意を強く迫っており、仮に実現すれば2年にも及ぶガザでの戦闘が終結に向かう可能性があります。中東情勢の緊張緩和期待から、原油相場にも安心感が広がりつつあります（戦争リスクプレミアムの後退）reuters.com。

日本で高市新総裁誕生へ、日経平均が連日で最高値更新

自民党総裁選で高市早苗氏が勝利し、日本初の女性首相が誕生する見通しとなりましたreuters.com。高市氏は大規模財政出動と金融緩和の継続に前向きな「アベノミクス後継」と目され、立候補者5人の中で最も積極財政・金融緩和寄りの政策スタンスでしたreuters.com。市場は早くもこれを織り込み、前日の東京株式市場では日経平均株価が45,769.50円と史上最高値で引けるなど株価は連日で記録的な強さを見せましたreuters.com。一方で円相場や日本国債は弱含みで、高市新政権による財政拡張への警戒感がうかがえますreuters.comreuters.com。市場では「高市トレード」と称し、株高・長期金利上昇（国債安）・円安を見込む動きが広がっていますreuters.com。実際、高市氏への期待から長期金利（30年国債利回り）は一時3.285%と約10年ぶりの高水準に達しており、今後も株高と債券市場の波乱が続く可能性がありますreuters.com。高市氏の掲げる大胆な経済政策への期待と不安が交錯する中、日本市場は世界の投資家から改めて注目を集めています。