米政府閉鎖リスク再燃、与野党は短期予算案を巡り対立。医療補助延長の是非で攻防続く。

米SEC議長、四半期決算の廃止を年内提案へ。企業負担軽減の一方で透明性低下懸念も台頭。

ビットコインは11.4万ドル台に急反発。金も最高値更新で、10月上昇アノマリーに期待広がる。

米自動車部品大手ファースト・ブランズが破綻。最大7.5兆円規模の債務で信用市場に波及懸念。

2025年9月30日 過去24時間の市場動向と経済ニュース

指数・金利・ビットコインの値動き（過去24時間）

米国株式市場は直近24時間で小幅続伸しました。S&P 500指数は6,661.21と前日比+0.26%、ナスダック総合指数は22,591.15で+0.48%と、ともに上昇しています。投資家が米政府機関閉鎖のリスクを織り込みつつも過去の短期的影響にとどまると見て買いを入れたことが背景にあり、S&P500指数は約0.3%上昇、ナスダック指数も0.6%近く上昇しましたreuters.com。一方で安全資産への資金も向かい、米10年債利回りは4.14%前後とやや低下（約4.6bps低下）しておりreuters.com、金価格はドル安も追い風に史上最高値の1オンス＝3,800ドル超へ急騰していますreuters.com。原油相場は主要産油国の増産観測から下落しましたreuters.com。暗号資産市場ではビットコインがリスク資産としての買い戻しを受け堅調で、ビットコイン価格は約11万4,000ドル（約1,143万円）と前日比3%超上昇し先週の下落を完全に取り戻しましたcoindesk.com。これは米金利低下を背景に投資家のリスク志向が回復したことや、例年10月に相場が上昇しやすい「Uptober（上昇の10月）」への期待感によるものですcoindesk.comcoindesk.com。

米政府閉鎖の瀬戸際で超短期予算案浮上、医療補助巡り攻防続く

9月30日深夜（米東部時間）に迫った暫定予算失効とそれに伴う米政府機関閉鎖（シャットダウン）のリスクが高まる中、野党・民主党が7～10日間の超短期予算案を提案する妥協策を模索していますreuters.com。与党・共和党のトランプ政権下では医療保険補助（オバマケア補助金）の恒久延長を巡り対立が続いており、民主党は短期予算延長と引き換えにこの医療補助失効回避を盛り込みたい考えですが、共和党は予算と医療政策の切り離しを主張していますreuters.comreuters.com。上院与党のトゥーン院内総務は11月21日までの予算つなぎ法案を30日に採決にかける構えですが、医療補助を含まないため民主党は難色を示していますreuters.com。仮に合意に至らず10月1日から政府閉鎖となれば、連邦職員の一時帰休や各種サービス停止など広範な影響が予想されますreuters.com。トランプ大統領は議会可決済み予算の執行拒否や政府閉鎖時の連邦職員削減も辞さない強硬姿勢で、不透明感を一段と高めていますreuters.com。土壇場の協議が続いていますが、依然予断を許さない状況です。

米SEC議長、四半期決算報告の廃止を早期実現へ – 透明性低下に懸念の声

米国の証券取引委員会（SEC）のポール・アトキンス委員長は29日、上場企業による四半期ごとの決算報告を年2回（半期ごと）に改める提案を迅速に進める方針を示しましたreuters.com。これはトランプ大統領がかねて主張していた規制緩和策の一環であり、企業の報告負担軽減や短期志向の抑制を狙ったものですreuters.com。今年末にも具体的な規則改正案を公表し、来年にかけて意見募集を行う見通しで、トランプ政権がSECの議題設定に影響力を強める中で実現可能性が高まっている模様ですreuters.com。一方、四半期報告の撤廃については「情報開示頻度が下がれば市場の透明性が損なわれ、ボラティリティが高まる恐れがある」との指摘もありreuters.com、米株式市場の信頼性低下を懸念する声も一部の投資家から上がっています。

ビットコイン価格11.4万ドル台に急騰、金や株高とともに「10月上昇」期待広がる

暗号資産のビットコイン相場が週明けに急反発し、29日には価格が11万4,000ドルを突破して前日比約4%上昇しましたcoindesk.com。先週に一時10万9,000ドルを割り込む急落があったものの、週末からの買い戻しで下落分をほぼ取り戻した格好ですcoindesk.com。背景には、米国をはじめとする先進国の金利低下で流動性環境が緩和しつつあることや、9月末にかけて下落しやすい相場が10月には上昇に転じるという過去のアノマリー（「Uptober」）への期待がありますcoindesk.comcoindesk.com。実際、同時期に金価格も1オンス＝3,850ドル超と過去最高値を更新し、米株式市場もNASDAQが+0.8%上昇するなどリスク資産全般に資金が向かいましたcoindesk.com。加えて米証券当局がビットコイン現物ETF承認への手続きを迅速化する方針との報道もあり、年内にも複数のビットコインETFが一斉に承認される可能性が意識され始めていますcoindesk.comcoindesk.com。これらを追い風にビットコイン市場のセンチメントは強気に転じており、専門家からは「今後数ヶ月で過去最高値に挑戦する展開もあり得る」との声も聞かれますcoindesk.com。

米自動車部品大手が経営破綻、負債最大7.5兆円が波及リスクに警鐘

米国の自動車部品メーカー大手ファースト・ブランズ（First Brands）社が29日、連邦破産法第11章の適用を申請（経営破綻）しましたreuters.com。同社は全米で自動車用フィルターやブレーキ部品など交換部品を製造・販売する大手で、近年の積極的な買収による巨額の債務負担と資金繰り悪化により経営が行き詰まったものです。負債総額は100億～500億ドル（約1.5兆～7.5兆円）に上る見通しでreuters.com、財務調査の過程で判明した約20億ドルの会計上の不正（粉飾）の疑いも重荷となりましたreuters.com。同社は債権者から11億ドルのDIP（倒産処理下での資金調達）融資を確保して当面の事業継続に充てる計画で、米国外のグローバル事業は影響を受けず継続すると表明していますreuters.comreuters.com。しかし、自動車業界では先週にサブプライム自動車ローン大手の経営破綻も起きたばかりであり、相次ぐ大型倒産により社債・ローン市場では投資家心理が悪化しつつありますreuters.com。専門家は「同社は補修部品メーカーのため完成車メーカーへの直接的波及は限定的」としつつも、企業債務市場への警戒感が強まっていますreuters.com。