Amazon株が急騰、クラウド事業の好調でS&P500とナスダックを押し上げ。FRB高官の慎重発言で上値は限定的。

FRB幹部が相次ぎ「12月利下げ不要」と発言。市場の早期緩和期待をけん制し、金利低下の勢いは一服。

日銀の上田総裁が賃上げ動向に言及し、年内利上げを示唆。円安是正と物価動向をにらんだ発言に注目。

米政府がNexperia中国工場の出荷再開を容認。自動車向け半導体供給懸念が和らぎ、世界メーカーに安心感。

2025年11月1日 過去24時間の市場動向と経済ニュース

直近24時間の市場ダイジェスト

米株式市場はAmazonやAppleの好決算を受けて反発しました。S&P500は前日比+0.26%の6840.20、ナスダックは+0.61%の23724.96まで上昇しreuters.com、Amazon株はクラウド事業の好調で約9.6%急騰、Appleは小高い推移となりましたreuters.comreuters.com。一方でFRB高官の「12月利下げ慎重」発言もあり、相場の上値は限定的でしたreuters.comreuters.com。米10年債利回りは前日比0.2bp上昇し約4.10%に達し、米ドルも強含みとなりましたreuters.combloomberg.com。ビットコインは、一時106,000ドル付近まで下げたものの反発し、109,647ドルと約1.9%上昇して終えましたinvestopedia.comcoindesk.com。

今日の重要経済・金融ニュース4選

1. 米株続伸 – Amazon急騰もFed高官の慎重発言で上値抑制: 10月末最終週の米株市場は大幅上昇となりました。Amazonがクラウド売上好調で第3四半期売上見通しを上方修正し、同株は約10%急騰reuters.com。これを受け主要3指数はいずれも上昇し、史上最長の月間上昇継続となりましたreuters.comreuters.com。ただし、FRBアトランタ連銀総裁ボスティック氏らが「12月利下げは確定ではない」と慎重姿勢を示し、投資家心理は一部で抑制されましたreuters.comreuters.com。
2. FRB幹部ら「利下げ不要」－12月追加緩和に否定的見通し: FRB内のタカ派寄りの地区連銀総裁が続けて利下げに慎重な姿勢を示しましたreuters.com。ダラス連銀ローガン総裁は「今週の利下げは不要だった」と発言、同氏は「12月に追加利下げするにはインフレ低下や労働市場の急激な冷え込みという明確な根拠が必要」と述べましたreuters.com。クリーブランド連銀ハマック総裁も「今回の利下げで政策金利は『ぎりぎり制約的』となり、インフレ沈静化には更なる引き締めが必要」と発言していますreuters.com。パウエル議長も会合後に「12月の利下げは決定事項ではない」と市場の過度な期待を抑えたことで、年末の政策予測に不透明感が増していますreuters.com。
3. 日銀・上田総裁、近くの利上げ示唆－賃上げ動向と円安が鍵: 10月30日の金融政策会合で日銀は予想通り政策金利を据え置きましたが、上田新総裁は記者会見で今後の利上げ含みを示唆しましたreuters.com。上田氏は「賃金上昇の流れ（初期モメンタム）」に注目しており、これは昨年1月利上げ前と同様の説明ですreuters.com。モルガン・スタンレーMUFG証券の山口氏は「大きな外部ショックがなければ、近い時期の利上げ確率は高まっている」と指摘し、12月見送りは稀とみていますreuters.com。ただ、現行政権・高市新首相の財政・経済政策や為替動向次第では年末から年明けにかけての判断になりそうです。
4. 米、Nexperia中国工場の出荷再開発表－世界自動車メーカーに朗報: 米ホワイトハウスは30日、半導体大手Nexperia（オランダ）の中国工場がチップ出荷を再開すると発表する見込みですreuters.com。Nexperiaは先週、中国工場へのウェーハ供給停止を通知しており、米中貿易緊張の中で自動車メーカーを中心に供給不安が広がっていました。reuters.comによれば、今回の再開発表は自動車メーカーにとって大きな安心材料となり、供給不足懸念の緩和につながると見られています。また、発表後には関連分野の株価も上昇しました。今後は米中間で貿易合意の詳細が詰められ、この流れが世界的なサプライチェーン安定に寄与するか注目されますreuters.com。