2025年9月23日 過去24時間の市場動向と経済ニュース

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NvidiaがOpenAIへ巨額出資を発表。AI分野の巨頭連合に市場は熱狂し、株価は最高値を更新しました。


金価格が1オンス=3,747ドルの史上最高値を更新。利下げ観測と安全資産需要が高まり、銀も14年ぶり高値へ。


米議会の歳出協議が難航し、上院が暫定予算を否決。10月1日からの政府機関閉鎖リスクが一段と強まっています。


H-1Bビザ費用急騰を受け、米印関係に摩擦。国連総会で外相会談も、インドIT業界には深刻な打撃となっています。



2025年9月23日 過去24時間の市場動向と経済ニュース


主要市場指標の値動き(過去24時間)

  • S&P 500指数は前日比+0.44%の6,693.75と小幅上昇しました。先週の米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げや追加緩和への期待感が投資家心理を支え、市場は依然として高値圏にありますinvesting.comreuters.com。一方、今週末に迫る米政府機関の一部閉鎖リスクがくすぶる中でも、政府支出削減への懸念は後退気味で、市場は堅調さを保っています。
  • ナスダック総合指数は前日比+0.70%の22,788.98と、ハイテク株を中心に上昇しましたinvesting.com。AI(人工知能)分野での大型投資ニュースなどがハイテク企業の株価を押し上げたほか、Apple株の年初来の回復や金利低下基調もテクノロジーセクターを支援しました。市場全体では金利先高観の後退により成長株に資金が戻りつつある状況です。
  • 米10年国債利回り4.1430%と僅かに上昇(+0.09%)しました。先週のFRB利下げ後に急低下した長期金利は、その後インフレ懸念によるやや反発が見られます。例えばアトランタ連銀のボスティック総裁が「年内の追加利下げは必要ない」と発言するなど、FRB高官の慎重な姿勢も伝わりinvesting.com、利下げ期待一辺倒だった債券市場に調整が入った模様です。ただし上昇幅は小さく、金利市場は引き続きFRB要人の発言や経済指標を注視しています。
  • ビットコイン価格は112,825.99ドルとこの24時間で約-2.28%下落しました。先週のFRB利下げ発表を受けて仮想通貨市場が一時上昇した反動で、週明けに利益確定の売りが広がった格好です。coindesk.comによればビットコインやアルトコインの下落に伴い、デリバティブ市場では16億ドル規模のロスカット(清算)が発生するなど、過熱感の調整が進みました。また、安全資産とされる金が史上最高値を更新する一方で、ハイリスク資産のビットコインには売り圧力がかかったとの見方もありますcoindesk.comreuters.com


本日の主要ニュース(2025年9月22日)

NvidiaがOpenAIに10兆円規模の出資、AI分野で巨頭連合

米半導体大手Nvidiaが、対話型AI「ChatGPT」で知られるOpenAI社に対して最大1000億ドル(約15兆円)規模の出資とデータセンター向け半導体の供給契約を発表しましたreuters.com。これはAI分野をリードする2社の提携であり、グローバルなAI競争で戦略的な協力関係を築く動きです。出資は議決権のない株式を引き受ける形で行われ、OpenAI側は調達資金でNvidia製の最先端AIチップを大量購入する計画ですreuters.com。この発表を受けてNvidia株は一時4%以上急騰し過去最高値を更新しましたreuters.com。専門家は、単一企業による巨額投資に独占禁止当局が注目する可能性も指摘していますreuters.comが、それでもAI開発競争を巡る企業間の大型提携が市場の期待を集めています。


金価格が史上最高値を更新、追加利下げ期待と安全資産需要で

金相場が9月22日の取引で急騰し、現物金は1トロイオンス=3,747.08ドルの史上最高値を記録しましたreuters.com。米国で追加の利下げが行われていくとの観測が広がりつつあることに加え、地政学リスクへの警戒感から安全資産である金に資金が集まったことが背景ですreuters.com。実際、FRBは先週12月以来初めての利下げに踏み切り、今後もさらなる緩和の用意があると示唆しましたreuters.com。市場では「年内に追加利下げがある」との見方が強まっており、低金利環境下で金利を生まない金の相対的な魅力が高まっています。またロシア・ウクライナ戦争や米政府機関閉鎖のリスクなど政治的不透明要因も根強く、安全逃避先としての金需要を押し上げましたreuters.comreuters.com。その結果、銀価格も14年ぶりの高値水準に上昇するなど、貴金属市場全体が活況を呈していますreuters.com


米政府機関閉鎖のリスク高まる、上院否決で予算協議難航

米連邦予算を巡る与野党対立が深刻化し、10月1日からの政府機関一部閉鎖(シャットダウン)が現実味を帯びています。先週末、上院はつなぎ予算案を否決して1週間の休会に入っており、歳出法案の期限である月末まで実質協議は膠着状態ですreuters.com。上院の仮払い予算案は11月21日まで現行水準で政府資金を繋ぐ内容でしたが、医療費助成拡充を求める民主党の反対で否決されましたreuters.com。一方、下院では共和党主導のつなぎ予算案が可決されたものの、民主党側が要求する医療・低所得者支援策が削減されており上院民主党が受け入れない構図ですreuters.comreuters.com。下院共和党指導部は「上院が動かない限り下院は10月1日以降まで休会する」と表明しておりreuters.com、事実上双方が相手の譲歩を待つにらみ合いとなっています。トランプ政権のホワイトハウスと民主党議会指導部は互いに非難の応酬を続けており、期限までに妥協案を見出せなければ10月から多数の政府機関で業務停止が避けられない見通しです。


米印関係に摩擦、H-1Bビザ巨額課金でインドIT企業に打撃

ニューヨークで開催中の国連総会の場で、米国とインドの外相会談が行われ、米側は対インド関係の重要性を強調しましたreuters.com。これはトランプ大統領が先週、外国人技術者向けH-1B就労ビザ新規申請に1件当たり10万ドルの追加料金を課す方針を打ち出したことへの火消しとみられますreuters.com。インドはH-1Bビザの最大の受益国(全体の約7割)であり、この突然のビザ費用引き上げは同国IT業界に大きな衝撃を与えました。実際、発表直後のインド株式市場では主要IT企業の株価が急落し、時価総額換算で約100億ドル(1.5兆円)の資金が吹き飛ぶ事態となりましたreuters.com。こうした中、会談に臨んだ米国のマルコ・ルビオ国務長官(※)はインドのジャイシャンカル外相に対し「自由で開かれたインド太平洋」実現に向け日米豪印の協力(クアッド)を継続するとし、貿易や防衛面も含めた関係強化に努める考えを伝えましたreuters.com。インド側も対話継続の重要性で一致したものの、突然のビザ政策変更により米印関係には貿易・人材面で不協和音が生じており、両国の綱引きが続きそうです。


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