財政危機

【 ケネス・ロゴフ教授 トランプ大統領の経済政策に強い懸念 】

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ハーバード大学の経済学者ケネス・ロゴフ教授は、トランプ大統領の経済政策に対して強い懸念を示し、米国経済が景気後退に直面する可能性が高まっていると警告しています。


消費者信頼感の低下と景気後退のリスク)ロゴフ教授は、トランプ大統領の関税政策が消費者の信頼感を損ない、景気後退のリスクを高めていると指摘しています。特に、トランプ氏に投票しなかった消費者の間で、「この世の終わり」と感じるほどの不安が広がっており、これが経済全体に悪影響を及ぼしていると述べています。このような心理的要因が、実際の経済指標以上に景気後退を引き起こす可能性があると警鐘を鳴らしています。 


経済政策の不確実性とドルの地位低下)ロゴフ教授は、トランプ大統領の経済政策が一貫性を欠き、予測不可能であることが、国際的な信頼を損ねていると批判しています。彼は、トランプ氏の政策を「毎朝ルーレットを回して決定しているかのようだ」と例え、関税政策の急な変更や撤回が、企業や投資家の不安を増大させていると述べています。また、これらの政策が米ドルの国際的な地位を低下させ、他国がドルへの依存を減らす動きを加速させていると警告しています。 


財政赤字とインフレの懸念)ロゴフ教授は、トランプ政権の大規模な減税と歳出増加が、米国の財政赤字を拡大させ、インフレのリスクを高めていると指摘しています。彼は、これらの政策が持続不可能であり、将来的に経済危機を引き起こす可能性があると警告しています。特に、金利の上昇が国債の利払い負担を増加させ、経済成長を阻害する要因となると述べています。


読むべき名著!!この本は何度も読み返しましたが、非常に分厚く600ページ近く、さらには大学教授が書いているだけあって非常に難しく、難問を解くような感じでもありました。


『国家は破綻する―金融危機の800年』(原題:This Time Is Different: Eight Centuries of Financial Folly)は、ハーバード大学のケネス・ロゴフ(Kenneth Rogoff)教授とカーメン・ラインハート(Carmen Reinhart)教授による、金融危機の歴史とパターンを800年以上にわたり分析した名著です。


本書は「過去とは違う(This time is different)」という楽観的な誤認が、国家の財政・金融危機を繰り返し引き起こしてきたと論じています。政府債務、銀行危機、通貨危機、インフレの歴史を膨大なデータに基づいて検証し、同じようなパターンが何度も繰り返されてきたことを証明します。


❶ 「今回は違う」は常に間違い 経済発展や技術進歩があっても、危機の根本原因は繰り返す


❷ 国家債務の膨張は危険信号 GDP比債務が高くなると、成長率低下やデフォルト確率が高まる


❸ 銀行と政府の相互依存はリスク 銀行危機が政府の財政危機を招き、逆もまた然り


❹ データに学ばなければ危機は再発 歴史から学ばない者は、同じ誤りを繰り返す


この本の要約および音声要約も新しいプラットフォームにアップされていますのでご期待ください。

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