財政危機

【 長期国債という時限爆弾 世界金融市場の終末の始まり 】

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今日の30年国債の入札は低調に終わりましたが、市場は一時的な安心感から少し金利は下がっていますが、本当に綱渡りのようにみえます。


フランスの大手金融機関ソシエテ・ジェネラルの著名なストラテジストであるアルバート・エドワーズ氏は、最近の日本国債利回りの急激な上昇に注目し、それが世界金融市場に深刻な危機をもたらす可能性があると警鐘を鳴らしました。


特に、30年物日本国債の利回りが先月3.17%に達し、過去25年間で最高水準に達したことは、投資家心理に大きな影響を与えています。背景には、日本銀行の金融政策の見直し、持続的なインフレ懸念、そして財政赤字の拡大といった構造的問題が重なっており、さらに直近では国債の入札が不調に終わったことも投資家の不信感を強めています。


このような金利上昇は、日本円を使ったキャリートレードに大きな影響を及ぼします。キャリートレードとは、低金利の円で資金を調達し、より高利回りの外国資産に投資する手法ですが、金利が上昇することでその利ざやが縮小し、取引の巻き戻し、つまり円の買い戻しと外国資産の売却が始まる可能性が高まります。この動きは日本国内にとどまらず、特に米国市場において、株式や債券から資金が引き上げられ、価格下落と利回り上昇という形で波及することが懸念されています。


さらに、ドイツ銀行なども指摘するように、日本国債の魅力が増すことで、世界中の債券投資マネーが米国債から日本国債へと流れる可能性も出てきています。これにより、米国債の需給バランスが崩れ、米金利が上昇するリスクが高まり、結果としてグローバルな金融引き締め効果をもたらす恐れがあります。こうした連鎖反応の末に、世界中の金融市場が同時に調整局面へと突入する事態も視野に入る状況です。


エドワーズ氏は、過去にも日本が経済的な転換点で国際的ショックの前触れとなったことを踏まえ、今回もその「警告信号」を見逃すべきではないとしています。彼はこの状況を「世界金融市場の終末の始まり」とまで表現しており、現在の静かな金利上昇の裏にある構造リスクにこそ最大の警戒が必要だと訴えています。今後は、日米欧の中央銀行や政府がこうした変化にどう対応するかが、世界経済の安定にとって極めて重要な局面となるでしょう。


本当に今は金融市場全体がリスクが高い状況にあります。アメリカ株はAI関連が引っ張っていますが、関税の影響で企業業績が悪化し始めています。業績が悪化すれば当然株価は下落します。世界の長期国債が要注意です!!

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