FRBが0.25％の利下げを決定。追加緩和には慎重姿勢を示し、市場は方向感を欠く展開となりました。

米政府機関の閉鎖が長期化し、10月CPIの発表が停止。財務省はTIPS向けに代替指数導入を検討しています。

トランプ大統領が訪韓中に3,500億ドル規模の経済協力に合意。韓国車の対米関税も15％へ引き下げへ。

AI関連株が続伸し、Nvidiaは時価総額5兆ドルを突破。ナスダックは最高値を更新し投資家心理を支えました。

2025年10月30日 過去24時間の市場動向と経済ニュース

過去24時間の市場動向

• 株式市場: 米連邦準備制度理事会（FRB）の利下げ実施を受け、S&P500は一時史上最高値を更新したもののほぼ横ばい（6,890.59）で取引を終えた一方、ナスダック総合株価指数は約0.6%上昇して23,958.47と終わり値でも史上最高値を更新したgbcode.rthk.hk。
• 債券: FRBの慎重な追加利下げ姿勢に市場が反応し、10年物米国債利回りは急伸。前日比で約+7.5ベーシスポイント上昇して約4.06%となり、前日比+1.88%の上昇となったreuters.com。
• 暗号資産: ビットコイン（BTC）は先週の反動もあって下落。10月29日時点で約11万1千ドルとなり、24時間で約1.2%安となったcoindesk.com。

米FRB、利下げ実施も追加緩和慎重—株価反応は限定的

米連邦公開市場委員会（FOMC）は25ベーシスポイントの利下げ（政策金利3.75–4.00%）を決定したが、パウエルFRB議長は12月会合での追加利下げに慎重な姿勢を示したreuters.comreuters.com。このメッセージを受けて市場は一時動揺し、米株価は上下に振れた。結局、S&P500は前日比ほぼ変わらず横ばいで取引を終えたものの、半導体大手Nvidiaの株高を牽引役にナスダック総合指数は0.6%高の23,958で最高値を更新したgbcode.rthk.hk。一方、ドル高・金利上昇の流れから米10年債利回りは4.05%台まで急上昇したreuters.com。これらの動きから、市場はFRBの緩和余力に対し慎重かつ分裂的な見方を強めている。

米政府閉鎖で10月CPIデータ欠測、TIPSに代替指数導入検討

長期化する米政府機関閉鎖により10月分の消費者物価指数（CPI）の発表が停止されたreuters.com。これを受け、米財務省はCPIが未発表の場合に使用する「代替指数」を初めて導入する計画を検討しているreuters.com。1997年のTIPS（物価連動国債）創設以来初の措置となる。市場ではデータ欠測に伴う不確実性が物価連動債利回りの上昇要因になっているとの指摘もあるreuters.com。経済指標の空白が長引く中、FRBの物価見通しにも不透明感が増している。

米韓、3,500億ドル規模の経済協力合意へ—自動車関税15%に引き下げ

訪韓中のトランプ大統領と韓国の李在明大統領（＋政策補佐官）との協議で、米韓両政府は韓国から米国への新規投資枠3,500億ドルについて暫定合意した。協力枠は現金2,000億ドル（年額200億ドルずつ分割払い）と、造船などの協業資金1,500億ドルに分けられるreuters.com。また、米国は韓国車に対する25%の関税を15%に引き下げることで合意したreuters.com。この枠組みにより日米に続く大型投資計画が整備され、両国間の自動車貿易摩擦も緩和される見通しだ。

Nvidia、時価総額5兆ドル突破—AI関連株高で過去最高値更新

AI（人工知能）ブームの中心企業である米Nvidia社の株価が急騰し、10月29日の取引で史上初めて時価総額5兆ドルの大台を突破したreuters.com。ChatGPT以来のAI熱を背景にNvidia株は今年だけで大幅上昇し、市場全体の成長ドライバーとなっている。ウォール街のアナリストも「Nvidiaは単なる半導体メーカーからAI産業を牽引する旗頭になった」と評価しており、投資家の期待は一段と高まっているreuters.com。