米国・スイスが大幅な関税引き下げで合意。投資拡大計画も示され、製薬・機械など両国企業に追い風となりそうです。

中国の10月経済指標は製造業・小売とも伸び悩み、需要停滞が再び鮮明に。世界景気の下振れ懸念がくすぶっています。

英国は所得税率の据え置きを発表し、市場は財政拡張リスクを警戒。長期金利が上昇しポンドにも重しがかかっています。

黒海の港湾攻撃を受け原油価格が急騰。供給不安がインフレ再燃の火種となり、エネルギー株には買いが入りました。

2025年11月15日 過去24時間の市場動向と経済ニュース

過去24時間の市場動向

• 米株式市場：S&P 500種株価指数は6,734.11ポイント（前日比–0.05%）とほぼ変わらず推移し、ナスダック総合指数は22,900.59（+0.13%）と小幅上昇して引けましたreuters.com。
• 米国債利回り：10年物国債利回りは約4.15%へ上昇（前日比+0.88%）し、長期金利の上昇傾向が続いていますreuters.com。
• 暗号資産：ビットコインは前日比3.6%下落し、約95,000ドルまで下押しされましたreuters.com。数カ月ぶりの安値圏に入り、投資家のリスク回避姿勢が強まりました。

米国とスイス、輸入関税を大幅引き下げで合意

米国政府はスイス政府と通商協定の枠組み合意を発表しました。内容は、スイス製品に対する米国の輸入関税率を従来の39%から15%へ大幅に引き下げることや、スイス企業側から2028年末までに米国へ2,000億ドルを投資する計画などですreuters.com。貿易摩擦が緩和されるとの期待から、関連企業の株価には追い風となりそうです。

中国経済、製造業・消費鈍化で景気懸念

中国国家統計局の10月データでは、鉱工業生産が前年同月比+4.9%、小売売上高が+2.9%にとどまり、それぞれ2024年8月以来の低成長率となりましたreuters.com。輸出競争激化や国内需要の低迷が背景にあり、世界景気への波及懸念が高まります。中国関連株や資源国通貨にも下振れリスクとなる指標です。

英国、財政政策転換で市場に緊張

英国のリーブス財務相は11月26日発表予定の新予算で、所得税率の引き上げを行わない方針を示しましたreuters.com。景気見通しの改善を背景に労働党時代の公約を撤回した形で、市場では追加財政支出への警戒感も出ています。発言を受けて英長期金利は上昇しており、英国株式やポンド相場の重荷になる可能性があります。

エネルギー価格：黒海港攻撃で原油高騰

ウクライナによる無人機攻撃を受け、黒海南部ノボロシースク港の原油輸出が一時停止しましたreuters.com。供給不安から原油先物は急騰し、米国産WTI原油は1バレル60.09ドル、北海ブレント原油も64.39ドルまで上昇しましたreuters.com。エネルギーセクターの株価には追い風となり、同時にインフレ懸念も再燃しています。