2025年10月25日 過去24時間の市場動向と経済ニュース

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米政府閉鎖の影響拡大:「10月のインフレ統計は公表不能の公算」


FRB、年次ストレステストの見直しを前進—透明性・予見可能性を引き上げ


トランプ米大統領が「カナダとの通商交渉を即時停止」—政治要因で再燃、加ドルは軟化


インテルが好決算—AI関連で業績回復、ハイテク主導の株高を後押し



2025年10月25日 過去24時間の市場動向と経済ニュース

市場概況

米株(S&P 500 / Nasdaq)

9月CPIが「総合3.0%前年比(市場予想3.1%)・前月比0.3%(予想0.4%)」、コアも前年比3.0%で一段と落ち着いたことがリスク資産を押し上げ、主要3指数はそろって終値ベースの最高値更新。ハイテク・銀行が主導し、決算のポジティブサプライズ(例:インテル、フォード、アルファベット)が地合いを支えました。次週はメガキャップ決算集中&FOMCというイベント密集で、「利下げ織り込み+決算モメンタム」の並走が続く見立てです。Reuters+2AP News+2

米10年債利回り

長期金利は4%前後で小動き〜やや上(あなたのアンカー:3.997%)。CPIの鈍化で一時低下したものの、10/28–29のFOMCでの追加利下げ観測が前から強く、先行きも「近い将来は低下圧力、ただし中期は財政赤字・構造インフレで上方向リスク」という二面性が意識されています(リフィニティブ調査では足元〜数カ月は4.1%近辺の見通し、ただし長期は6%観測も)。marketwatch.com+3federalreserve.gov+3Reuters+3

ビットコイン(BTC)

BTCは株高+利下げ織り込みに連動して小幅高。スポットETFフローは週を通じて強弱混在ながら、直近は小幅のネット流入に持ち直す日も。それでも今月初めの過去最高値(約125–126k)からはまだ下で、インフレ/金利見通しが支援する一方、直近のボラ縮小で「レンジ上限(~117–123k)」を明確に突破できるかが焦点です。theblock.co+2Reuters+2


米政府閉鎖の影響拡大:「10月のインフレ統計は公表不能の公算」

米政府閉鎖の継続でホワイトハウスは「10月分のインフレ統計(CPIなど)は来月に公表できない公算」と示唆し、価格データ収集の停止が最大のネックになっています。例外的に9月CPIは10月24日に社会保障のCOLA算定を優先して遅延公表されましたが、それ以外の主要統計は閉鎖解除まで更新停止の整理です。現地採取に依存するCPIは“材料不足”となり、通常なら11月中旬の10月CPI公表も見通せません。FOMC(10/28–29)は最新の10月物価を欠いたまま判断を迫られ、12月以降の政策ガイダンスは不透明度が増します。市場は短期的に利下げ観測が下支えとなり得る一方、統計空白=ニュース1本への過剰反応で金利・株・為替のボラ拡大を警戒。代替としてクリーブランド連銀のナウキャストやオンライン価格指数、企業決算の価格転嫁・在庫・賃金コメントが重みを増します。運用面ではデュレーションは段階的にロング寄り、株は“マクロ<決算”の地合いを意識しつつ高バリュエーションの金利感応度に注意。月末のPCE(10/31予定)も遅延リスクがあるため、データ空白下の局地的な値動きに備えたリスク管理が肝要です。

FRB、年次ストレステストの見直しを前進—透明性・予見可能性を引き上げ

FRBは年次ストレステストの透明性と予見可能性を引き上げる改定案を前進させ、テストで用いるモデルや仮想シナリオを事前に公開してパブコメを受け付ける枠組みを提示しました(結果の年次“振れ”を抑える狙い)。federalreserve.gov改定メモでは、方程式・変数・係数まで含むモデル文書の恒常公開重要変更の事前意見募集、そのためのジャンプオフ日を12/31→9/30に前倒しといった運用変更が具体化。federalreserve.govさらに、シナリオ設計指針にBBBスプレッド、株価、商業不動産価格、住宅ローンスプレッド、5年・10年米国債利回り、VIXのガイドを追加し、GDP・インフレ・3カ月TBなどは専用マクロモデルで一貫した経路を示す方式へ。federalreserve.govグローバル市場ショックはシンプル化と短い流動性ホライズンの導入に加え、適用“基準日”のウィンドウ拡大で多様なリスク局面を捕捉しやすくします。federalreserve.gov報告様式(FR Y-14)も見直し、不要項目の削除と負担軽減(企業あたり1万ページ超の削減見込み)を図りつつ、必要な追加データは捕捉。federalreserve.govなお資本要件の水準は全体として大きくは変わらない見込みと明記され、突然の資本跳ね上がりリスクを抑える設計です。federalreserve.gov+1一方でボウマン副議長は「透明性の前進」として支持、ウォーラー理事も賛意を示したのに対し、バー理事は“弱体化”懸念を表明するなど、理事会内での温度差も露呈。federalreserve.gov+2federalreserve.gov+2市場面では、より読みやすいSCB(ストレス資本バッファ)→配当・自社株買い計画の予見性向上というポジティブ評価が広がる一方、テストの実効性低下への警戒も併走する展開です。ca.finance.yahoo.com+1

トランプ米大統領が「カナダとの通商交渉を即時停止」—政治要因で再燃、加ドルは軟化

トランプ米大統領は、オンタリオ州の反関税テレビ広告(レーガン発言の引用)が「誤解を招き、最高裁審理に影響を与えかねない」として対カナダ通商交渉の打ち切りを表明しました。Reuters+1 これを受けオンタリオ州のフォード州首相は週明けから広告を一時停止するとしつつ、ワールドシリーズ期間中の週末は放映継続と説明。wsj.com+1 一方、カーニー加首相は交渉再開に前向きな姿勢を示し、外交ルートの維持を強調しました。Reuters 市場では加ドルが軟化(USDCAD≈1.40台)と反応し、来週の加中銀の利下げ観測も重なってセンチメントはやや悪化。Reuters 実体経済面では鉄鋼・アルミ・自動車・木材などの北米サプライチェーンに摩擦が波及すれば、物価の上振れリスクと企業マージン圧迫につながり得るため、当面は為替と関税ヘッドラインへの感応度が高い地合いが続きそうです。Reuters

インテルが好決算—AI関連で業績回復、ハイテク主導の株高を後押し

インテルの7–9月期(Q3)は売上137億ドル(前年比+3%)・非GAAP EPS 0.23ドル・非GAAP粗利率40%とそろって予想超え、発表後の時間外で株価は7–9%高と好反応でした。intc.com+2Investopedia+2 セグメントではPC向け(CCG)85億ドル+5%データセンター&AI(DCAI)41億ドル▲1%と、AI需要とPCリフレッシュが全体を押し上げた格好です。intc.com 経営陣も「AIが計算需要を加速」し、需給のタイト化が26年まで続くとの見方を示しました。intc.com 併せてQ4ガイダンスは売上128〜138億ドル、非GAAP EPS 0.08ドルを提示し、通期の目線を慎重に保ちつつ改善基調の継続を示唆。intc.com 決算シーズンの地合いではハイテク主導の株高を後押ししつつも、ファウンドリー事業の赤字縮小など構造改革の持続性を見極める視点が引き続き重要です。wsj.com


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