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トランプ政権が69カ国へ最大41%追加関税、ブラジル・カナダも標的で貿易戦争再燃、市場動揺・投資家リスク回避鮮明。
米7月雇用統計+7.3万人と急減速、失業率4.2%へ悪化し9月利下げ観測80%へ急拡大、長期金利急低下でドル安・景気減速懸念強まる。
アマゾン株一時-8%下落、AWS成長鈍化とAI競争遅れ懸念でテック株に調整波及、ナスダック2%安の主因。
アップルはiPhone販売13%増で好決算も関税コスト11億ドルが重石、生産をインド・ベトナムへ加速。
8月1日のグローバル市場はリスクオフの展開となりました。米国株式相場は大幅下落し、S&P 500種株価指数は終値で6,238.01ポイント(-1.60%)、ナスダック総合指数は20,650.13ポイント(-2.24%)と共に3ヶ月ぶりの大幅安を記録しましたreuters.com。安全資産への資金シフトから米10年債利回りは4.22%前後へ低下(前日比約-0.13ポイント)し、大幅な金利低下となっていますreuters.com。これは予想を大きく下回った米雇用統計や、米政権による追加関税発動で景気減速懸念が高まったためとみられますreuters.comreuters.com。リスク資産離れは暗号通貨にも波及し、ビットコイン価格は11万3千ドル台に下落(約-3%)しましたreuters.com。
米トランプ政権は8月1日、カナダ、ブラジル、インド、台湾など数十か国からの輸入品に対し大規模な追加関税措置を発動しました。対象国は同盟国を含む69か国に及び、関税率は国別に10%から最大41%と過去数十年で例のない高水準に設定されていますreuters.comreuters.com。例えばカナダからの輸入品には従来の25%関税を35%に引き上げ、ブラジルに50%、インドに25%、台湾に20%、スイスに39%もの関税を課すとしていますreuters.comreuters.com。メキシコに対しては例外的に90日間の関税引き上げ猶予が与えられ、追加交渉の時間が設けられましたreuters.com。トランプ大統領は各国との貿易赤字是正を掲げ「互恵関税」と称する強硬策を進めており、これにより米国の平均関税率は前年比2.3%から約18%へ急上昇すると試算されていますreuters.com。想定外の広範な関税「乱発」に各国は衝撃を受けており、スイス政府は「困惑している」と表明して米国との協議を求め、インドやカナダも報復関税や交渉打ち切りを辞さない構えを見せていますreuters.comreuters.com。これら貿易戦争の激化懸念から世界の株式市場は急落し、欧州STOXX600指数もこの日1.9%の下落となりましたreuters.comreuters.com。先行き不透明感が強まる中、市場では企業収益への悪影響やインフレ圧力(スタグフレーション)の高まりが警戒されています。
米労働省が発表した7月の米非農業部門雇用者数(NFP)は市場予想(+11万人)を大幅に下回る+7万3,000人の増加に留まりましたreuters.com。5月と6月の雇用者数も合計で25万8,000人もの下方修正が行われ、過去数年で例を見ない弱い推移となっていますreuters.comreuters.com。同時に失業率は前月の4.1%から4.2%へ上昇し、労働市場のひずみが表面化しましたreuters.com。雇用拡大のペース鈍化について専門家は「移民規制や貿易摩擦などトランプ政権の政策が労働市場に傷を与え始めた」可能性を指摘しており、「景気の転換点となり得る悪材料」と分析されていますreuters.comreuters.com。実際、医療・小売など一部業種を除き製造業や専門職で求人減少が報告され、労働市場の底が割れつつある兆候が見られます。雇用急減速を受けて米連邦準備制度理事会(FRB)が早期に金融緩和へ転じるとの見方が急速に強まりました。9月のFOMCで0.25%の利下げが実施される確率は約80%に跳ね上がり(前日は約38%)reuters.com、長期金利の急低下やドル安にもつながっていますreuters.comreuters.com。トランプ大統領はこの弱い雇用統計に激しく不満を示し、労働統計局長の解任を命じたとも伝えられていますreuters.com。政権の経済運営への信頼低下も相まって、市場では景気後退(リセッション)リスクへの警戒感が一段と強まりました。
米ネット通販・IT大手アマゾンの株価が急落しました。同社が発表した4-6月期決算で、主力のクラウド事業AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)の成長が市場予想を下回り、「高すぎる期待に届かなかった」ことが嫌気されましたreuters.com。堅調な消費者向け小売事業とは対照的にクラウド部門の伸び悩みが明らかになると、発表翌日の8月1日取引でアマゾン株には失望売りが殺到し、一時-8%超の下落となりましたreuters.com。この下げ幅は主要ハイテク企業の中でも突出しており、同社はダウ平均やS&P500、ナスダック指数の下落要因の中で最大の押し下げ寄与銘柄となりましたreuters.com。実際、アマゾンの急落によりS&P500種の消費者裁量セクター指数は約-4%と11セクター中ワーストの下げ率を記録していますreuters.com。アマゾンは今期の売上高見通しを強気に示していたものの、クラウド事業の減速傾向や物流・AI投資に伴うコスト増への懸念が勝り、投資家心理は慎重さを増しました。なお、この日の市場では他の巨大テック企業にも売りが波及しましたが、前日に好決算を発表したマイクロソフトやメタ(Facebookの親会社)は堅調なクラウド・広告収入を背景に相対的に下げ幅が小さく対照的でしたreuters.com。アナリストからは「企業業績の明暗が分かれ、ハイテク株への過度な楽観に調整が入った」との声も出ています。
アップルは7月31日に4-6月期決算を発表し、売上高940億ドル(前年比+10%)・1株利益1.57ドルと市場予想を上回る好成績を収めましたreuters.com。看板商品のiPhoneがグローバルで予想以上に売れ、売上高は前年同期比+13.5%増の445.8億ドルに達していますreuters.com。この販売急増の一因について、ティム・クックCEOは「米国による関税引き上げを見越した駆け込み需要が後押しした」と述べており、関税発動前の春先に米国消費者が前倒しで買い急いだことが販売を押し上げたと説明しましたreuters.comreuters.com。もっとも、トランプ政権の追加関税は今後アップルの収益を圧迫する見通しです。クックCEOは「米国関税により向こう数ヶ月で約11億ドルの追加コストが発生する」と警告しておりreuters.com、関税コストだけで前四半期(4-6月期)にも8億ドルを負担したことを明かしましたreuters.com。アップルは自社製品が関税の影響を極力避けられるよう生産拠点の再編を進めており、米国向けのiPhone生産をインド、MacやApple Watchの生産をベトナムにシフトするなどサプライチェーンの多角化を図っていますreuters.com。現時点で多くの製品は関税適用を免れているものの、今後の状況次第では価格上昇による需要減退も懸念されます。アップルは7-9月期も「中〜高シングル%台」の増収を見込む強気の予測を示しており(市場予想+3.3%を上回る見通し)reuters.comreuters.com、発表直後の時間外取引で株価は一時3%上昇しました。しかし翌8月1日の市場全体の下落局面では同社株も伸び悩み、関税コスト増への警戒感が改めて意識されていますreuters.com。投資家の間では「アップルのブランド力と収益力は依然堅調だが、貿易摩擦の行方がハイテク業界の逆風になり得る」という見方が広がっています。
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