
日本の生保や地銀が日本国債やアメリカ国債で大きな含み損を抱えていることは気にしていましたが、アメリカの銀行の状況がここまで悪化しているのは驚きでした。
このリスクは相当高く、株式市場を大きく下落させるリスクが高いです。
2024年後半から2025年にかけて、米金融機関のバランスシートの健全性に対する深刻な懸念として浮上しています。
■ 債券含み損(評価損)の実態
総額と増加ペース:2025年Q1時点で、米銀行全体の債券含み損は約4,820億ドル(約75兆円)に達し、前期比で+33%急増しています。
これは2022年からの急激なFRB利上げ政策の結果、保有する長期国債やMBS(住宅ローン担保証券)の市場価格が下落したことに起因しています。
● 含み損の構造
項目 含み損の原因 概要
① 長期米国債 金利上昇 利回り上昇により価格下落。会計上「売却可能証券」の時価で評価される場合は評価損計上。
② MBS(住宅ローン担保証券) 利回りの急変動 FRBのQT(量的引き締め)で買い手減少。利回り上昇で大きく値崩れ。
③ 地方債など 流動性の低下 地銀中心に保有。売却しにくい=資金繰りリスクへ発展。
■ 商業用不動産(CRE)ローンの焦げ付き
地方銀行を中心とする信用リスクの深刻化しています。特にオフィスビル・商業施設などの空室率上昇と資産価値の下落が大きな打撃になっています。
CRE融資残高は全米で2.9兆ドル規模で、そのうち70%以上を中小地銀が保有しています。2025年に大量のローン借り換え(リファイナンス)到来 → 金利上昇により借り換え不能が多数発生しています。
● 事例(実際の影響)
ニューヨークやサンフランシスコの空室率が30〜40%を超えています。BlackstoneやBrookfieldなど大手REITが一部物件の債務返済停止しました。地方銀行の破綻や経営危機(例:Signature Bank、First Republic Bankなど)が相次ぎました。
■ 二重の圧力:評価損+信用リスク 構造的問題とは?
① 債券含み損 利上げによる評価損 利下げで帳消し可能だが、しばらく継続不可。売却時に確定損へ。
② 貸倒リスク CREローン焦げ付き 地銀中心に資本毀損リスク。信用収縮を誘発。
③ 預金流出 預金がMMFやT-Billに流出 収益源の低下+流動性危機
■ 金融システムへの波及リスク
① 信用収縮:銀行が貸し出しを厳格化 → 企業投資・個人消費の減退
② システミックリスク:中堅行の破綻が連鎖 → 銀行間取引の不信感拡大
③ FRBの政策ジレンマ:利下げすればインフレ、維持すれば銀行危機 → スタグフレーションリスク
今後の注目ポイントとしてはFRBの政策動向が重要で、2025年中の利下げ有無が最大のカギとなります。ただしトランプ政権の高関税の最終着地地点が見えなければ安易な利下げはできません。
商業用不動産の再評価がどうなるか?CREの資産価格下落がどこまで続くかがポイントで、これが止まるかどうかです。
地銀の統廃合加速:FDIC主導の再編が本格化する可能性があります。地銀がバタバタと破綻するようだと、そこでは株式市場は大きく下落する可能性は高いです。
今の金利高は日米共に財政悪化が問題であり、金利は下がる可能性は低く、更に高まるようであれば、さまざまなところで金融リスクが表面化します。
日米株とも夏にかけて大きく下落するリスクは高いと考えられます。S&Pショートは本当に良いタイミングだったと思います。
BTCについては流石に金融市場が大荒れになれば、現物ETFからの資金逃避も続くでしょうから、そこでは大きく下げる場面も想定できますので、そこで上手に拾う戦略が正しいようにみえますね。
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