いよいよ自動運転カーを自ら購入し、使わないときには運用することで収益を上げられる時代が近づいています。まずは中国となりますが、タイでもこれが認められ、進出するようになれば稼ぐための自動運転カーを投資保有しようと考えています。
中国企業の中ではPony.aiが本命だとみちます。実はPony.aiは既にアメリカで上場しており、2月後半の24ドル弱から、トランプ関税により4ドル程度まで急落する場面もありましたが、現在は14ドル程度まで回復しています。
中国の自動運転スタートアップ「Pony.ai(ポニー・エーアイ)」は、ロボタクシー事業の商業化に向けた取り組みを本格化させており、収益化の可能性が現実味を帯びてきています。華泰証券のアナリストによれば、2028年までに同社の車両コストは20万元(約2万8,000ドル)にまで下がり、減価償却やリモート監視、保険、整備などを含めた年間の運用コストは10万元に抑えられると試算されています。
仮にロボタクシーが1キロあたり3元で運行し、年間340日稼働、1日あたり300キロを走行できれば、年間の売上は約30万元を超える見込みとなります。これは、都市部の人間のタクシードライバーが実現可能な水準に基づいた試算であり、仮に一部の移動が乗客のいない「空車」だったとしても、十分に収益を見込める水準です。
このようなコスト削減の背景には、同社がトヨタなどの大手自動車メーカーと提携して開発中の第7世代ロボタクシーの存在があります。この新型車両は前世代に比べて最大70%のコスト削減が可能とされており、2025年からの量産が予定されています。また、2025年内には運行中の車両数を1,000台規模に拡大する計画も進められています。
Pony.aiは中国国内の主要都市でロボタクシーサービスを提供する一方、海外展開にも注力しており、中東のドバイでは2025年内に試験運行を開始し、2026年には完全無人運転による商用化を目指しています。こうした国際展開により、スケールの拡大と技術の洗練がさらに進むと見込まれています。
財務面では、2025年1~3月期の売上が前年同期比で12%増加し、1億200万元(約20億円)に達しました。その中でもロボタクシー事業は急成長しており、売上が前年比で200%増の1,230万元(約2億5,000万円)となりました。一方で、純損失は2億7,100万元(約54億円)にのぼっており、黒字化にはもう少し時間がかかると見られています。ただし、現在の赤字は主に研究開発費の先行投資によるものであり、中長期的には市場拡大とコスト構造の改善により採算ラインに達する可能性が高まっています。
中国の自動運転スタートアップ「Pony.ai(ポニー・エーアイ)」は、2016年に彭軍(James Peng)氏と楼天城(Tiancheng Lou)氏によって設立された企業であり、広州市南沙区を拠点としています。創業以来、自動運転技術の実用化と商業化を目指して、ロボタクシーおよび自動運転トラック事業を展開しています。
Pony.aiは2024年11月に米ナスダック市場に上場し、ティッカーシンボル「PONY」で取引を開始しました。上場によって2億6,000万ドルを調達し、評価額は約45.5億ドルとされています。これは当初見込まれていた8.5億ドルの評価額よりも上昇したものの、米中関係の悪化や規制強化の影響により、今後の米市場での上場維持には不透明感も残っています。こうした情勢を背景に、Pony.aiは香港証券取引所での二次上場も視野に入れており、CEOの彭軍氏も「選択肢の一つとして真剣に検討している」と発言しています。
2025年第1四半期の財務状況を見ると、売上高は前年同期比12%増の1億200万元(約20億円)に達しました。特にロボタクシー事業は急成長を遂げており、売上は前年比で200%増の1,230万元(約2億5,000万円)となりました。自動運転トラック事業も順調に推移しており、売上は5,660万元(約11億円)で、こちらも前年同期比で4.2%の成長を示しています。
一方で、同期間の純損失は2億7,100万元(約54億円)に達しており、収益化には至っていません。ただし、この赤字の主因は研究開発費であり、2025年第1四半期には前年同期比38%増となる2億9,500万元(約59億円)を投じています。これは、将来の技術革新と商業化に向けた積極的な投資の一環と位置付けられています。
財務の健全性という観点では、2025年3月時点でPony.aiは6億3,000万ドルの現金を保有しており、負債はゼロです。年間のキャッシュバーン(現金消費)は約1億3,500万ドルであり、単純計算では約4.7年分の資金を確保していることになります。このことからも、資金繰りには現時点で大きな懸念はなく、中長期の研究・運営体制を維持できる体力を持っているといえます。
事業面では、中国の主要都市である北京、上海、広州、深圳でロボタクシーの運行許可を取得しており、完全無人運転の実証実験も進めています。加えて、トヨタや広汽集団(GAC Group)と協業し、最新の第7世代ロボタクシーの開発と量産にも取り組んでおり、これにより車両コストを従来比で最大70%削減することを目指しています。2025年中には運行車両数を1,000台規模にまで増やす計画も進行中です。
また、国内展開だけでなく、Pony.aiは国際展開にも積極的です。ドバイやルクセンブルクなどでの試験運用を開始しており、2026年には中東地域での完全無人ロボタクシーサービスの商業化も目指しています。これは、中国企業としては初の海外本格展開であり、将来のグローバル市場に向けた足がかりともなっています。
今後の見通しとしては、2026年以降に黒字化を目指す方針であり、ロボタクシーの低コスト化、フリートの拡大、そして海外市場への進出が、その実現を後押しする要因と考えられています。また、今後も資金調達の手段として香港上場や戦略的パートナーシップが重要なカギになるとみられます。
このように、Pony.aiは自動運転技術における技術力・資金力・戦略性を兼ね備えた注目企業として、今後数年の動向が中国国内外で強く注目されています。
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