2025年11月25日 過去24時間の市場動向と経済ニュース

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FRBの利下げ観測が再燃し、米10年債利回りは4.03%まで低下。米株はハイテク中心に大きく買い戻しが入りました。


全米エコノミスト調査では26年の成長がやや上振れ見通しに。インフレが高止まりする中でも、適度な緩和局面が続くとの見方が強まっています。


BHPがAnglo買収を正式に断念。銅資源を巡る大型再編は後退し、資源株には選別的な物色の動きが出ています。


暗号資産市場はビットコインが反発し9万ドル目前。ドージコインやXRPの新規ETF上場観測も刺激となっています。



2025年11月25日 過去24時間の市場動向と経済ニュース

マーケット動向ダイジェスト

24日のニューヨーク株式市場は主要株価指数が大幅に上昇した。ナスダック総合指数は前日比+2.69%の22,872.01、S&P500も+1.55%の6,705.12とそれぞれ上げ、ダウ工業株は小幅上昇した。背景には、FRB高官による「12月利下げは可能性あり」との発言が続き、Fedの利下げ観測が強まったことがある。実際、NY連銀ワシントン総裁ジョン・ウィリアムズ氏やフェデラルファンド公開市場委員会(FOMC)メンバーのクリストファー・ウォラー氏が雇用市場の弱さを指摘し利下げ余地を示唆したreuters.com。こうした見方から、CMEのFedウォッチ・ツールでは12月利下げ確率が約80%に急上昇している。また、6週にわたる米連邦政府機関閉鎖の影響で先送りされていた9月分の雇用統計などが発表され、内容が概ね弱含みだったことも利下げ期待を支えた。一方で10年物米国債利回りは4.0380%まで低下し(前日比約0.62%安)reuters.com、株高・債券利回り低下の「リスク・オン」ムードが鮮明となった。暗号資産市場もリスク許容度の向上を反映し、ビットコインは前日比+1.65%の88,911ドルと反発した。

米専門家調査:2026年に成長やや加速、インフレは高止まり

25年末にかけての景気見通しとして、米経済専門家の調査(全米ビジネス経済学会)が発表された。それによれば、2026年の実質GDP成長率は2.0%程度と前回調査の1.8%からやや上方修正された一方、消費者物価(CPI)の伸びも年末にかけて約2.9%と高水準で推移し、そのまま26年も2.6%前後で推移する見通しとなったreuters.comreuters.com。さらに、専門家のコンセンサスでは、労働市場が緩やかに弱含む中、FRBは12月会合でまず0.25%の利下げを実施した後、2026年に追加で0.50%程度の緩和にとどめて金融政策をほぼ中立域に誘導する(フェデラルファンド金利目標を3.75~4.00%水準にする)と予想されたreuters.com。報告書では、トランプ政権の輸入関税強化策や移民政策が成長の下振れリスクと指摘されている一方、労働生産性の上振れ要因が成長を下支えすると見込まれているreuters.com。この調査結果は、市場での過度な利下げ期待に対するクッション材料となり得るが、依然として高めのインフレや地政学リスクには警戒が必要だ。

鉱山大手BHP、Anglo買収断念へ-銅市場再編の行方

オーストラリアの鉱山大手BHPグループは24日、英資源企業Anglo Americanの買収提案を打ち切ったと発表したreuters.com。BHPは銅資源の確保を目指し、総額数千億ドル規模でAngloとの企業統合交渉を重ねてきたが、最終的に自社の成長戦略を優先する方針に転換した。BHPは「戦略的には有意義と考えていたが、自らの成長計画に自信を持った」と説明しているreuters.com。この決断を受け、Anglo株は買収観測後の一時上昇分からやや戻したものの引けでは前日比約2%高、BHP株も+0.4%の上昇に留まったreuters.com。今回の買収断念により、BHPとAngloは別々に銅プロジェクトを追求する見込みであり、逆にAngloは既存のカナダTeck Resourcesとの統合計画(12月9日投票予定)を進めやすくなるとの見方も出ている。これに関連して、市場では電動車などで需要が伸びる銅鉱山セクターの再編動向に再度注目が集まっている。

暗号資産市場:ビットコイン反発と新規暗号資産ETFの上場

暗号資産市場では、先週の急落からビットコイン価格が反発基調を強めた。リスク資産全体のムード改善を受け、ビットコインは週間低値近くから$88,000超まで持ち直している。市場では、FRBの利下げ期待再燃が暗号資産への資金流入を後押ししたとみられる。一方、金融当局の規制動向に関連して、CoinDeskはグレースケール社がドージコイン(DOGE)とリップル(XRP)の新たな現物ETFを米国市場に上場させる予定であると報じたcoindesk.com。具体的には、Grayscale Dogecoin Trust(ティッカー:GDOG)とGrayscale XRP Trust(GXRP)がニューヨーク証券取引所Arcaにて取引開始予定で、暗号資産への機関投資家のアクセス拡大が期待されるcoindesk.com。また、暗号資産関連銘柄も前日比で買い戻しの動きが見られ、市場心理の脆弱さが修正されつつある状況だ。


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