
トランプ大統領が導入した関税措置は、世界の主要企業に対して、合計で340億ドル(約4兆9,000億円)を超えるコスト負担をもたらしています。この数字は、ロイター通信が企業の決算開示資料や政府への報告書、報道資料をもとに独自に算出したものです。
Apple、Ford、Porsche、Sonyなどの大手企業では、関税によるコスト増加や売上減少の影響を受け、利益予想を引き下げたり撤回したりする事例が相次いでいます。
企業側からは、トランプ氏の貿易政策には一貫性がなく、将来のコストを正確に見積もることが困難であるという声が多く上がっています。
ロイターによると、今回の340億ドルという数字は、S&P500構成銘柄から32社、STOXX欧州600指数から3社、日経平均構成企業から21社を対象としており、最終的には企業がこれまで開示している金額の数倍に達する可能性があると、複数のエコノミストが警告しています。
米国株の企業業績とPERへの影響)
この関税措置は、米国の株式市場にも影響を及ぼしています。2025年のS&P500企業の利益成長率は、年初の14%という予測から、現在では8.4%にまで下方修正されました。
ゴールドマン・サックスの試算によれば、関税率が5%上昇するたびに、S&P500の1株当たり利益(EPS)は約1~2%減少すると予想されています。
著名投資家であるデビッド・コトック氏は、関税と経済減速の影響によって、S&P500のEPSが260ドルから200~220ドルに減少する可能性があると述べています。この場合、株価収益率(PER)を20倍と仮定すると、S&P500指数は4,000~4,400ポイントまで下落するリスクがあるとしています。
また、2025年4月2日に発表された「リベレーション・デー(関税解放の日)」の政策によって、S&P500指数は一時10%以上下落し、約3兆ドルもの市場価値が失われました。その後、関税の一部が一時停止されたことで市場は回復の兆しを見せてはいますが、依然として不安定な状況が続いています。
バンク・オブ・アメリカは、関税戦争がS&P500の利益を最大8%押し下げる可能性があると分析しており、ドイツ銀行も2025年後半に利益が最大15%減少するリスクを指摘しています。
PERへの影響は政策不透明感によって3%程度の低下リスクがあります。現在5,911.7ポイントのS&P500は4,000ポイントまでの下落となれば30%以上の下落となりますので、引き続きトランプ関税には注意を図る必要がありますね。
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