
レイダリオ氏の昨年来からのインタビュー、発言は今のアメリカの衰退やマクロ経済リスクを最も適切に読み解いています。
今回は著書である ” 巨大債務危機を理解する ” の中から、世界恐慌後に株価と国債の同時下落は当時どのように解決されたのか? これを抜き取って解説してみたいと思います。
世界恐慌の当時、米国株は80%下落し、1929年のバブル崩壊から25年間上値を更新しない下げ相場となりました。
そして重要なことは、その底打ちはいつで、何がきっかけだったのかということです。
世界恐慌が発生した当時、アメリカはフーヴァー政権でした。現在と同じように、フーヴァー大統領は財政赤字が膨らんでいる中で、景気後退の対処を迫られており、トランプ大統領が今この役割をになっています。
フーヴァー政権はこの問題を緊縮財政で解決しようとしましたが、ダリオ氏の著書では、緊縮財政では財政赤字の問題を解決できなかったと説明されています。
” 政府債務を解決するためには、GDP比で見た債務と赤字を減らさなければならない。しかしフーヴァー政権では、緊縮財政で赤字よりもGDPが大きく減ってしまったために、むしろ緊縮財政が債務問題を悪化させた ” とあります。
こうした中で、1932年の大統領選挙でフーヴァー大統領は負け、フランクリン・ルーズベルト大統領が1933年から就任することとなりました。
ルーズベルト大統領は経済政策を大きく転換し、ばら撒き政策を推進しました。
当時のアメリカ経済は金本位制でしたが、紙幣をばら撒くために金本位制をやめたのです。これは1971年のニクソンショックと同じです。
アメリカの過去100年ほどで米国株と米国債が同時に下落した2つの期間の両方で、金本位制の撤廃による紙幣印刷を行なっているのです。
ということは、今のトランプ政権の政策は継続不可能の可能性は高く、うまくいかないと判断した時点で政策は変更され、再度のばら撒きに向かうでしょう。
トランプ政権でばら撒きに向かわないとすれば、このあと3年半は非常に厳しいスタグフレーションが訪れる可能性は高く、米国株や日本株も長期低迷に向かう可能性は高くなります。
ただし個別成長株は一時的に株価は下落しても、成長力が保たれれば下落率は相対的に低く、新たな経済成長期に入れば、大きく株価は反転することになるでしょう。
そして重要なポイントですが、紙幣印刷によるこの底打ちが何の副作用もなくもたらされたわけではありません。
金価格は高騰し、ドルの価値は暴落し、人々はインフレに苦しんだのです。結局のところは債務のツケは何らかの形で払わなければならないということです。
トランプ政権が緊縮財政を目指し、今の政策を続ければ、スタグフレーションに向かい、株価も債券も下落し、それを諦めて財政拡大をすれば、ドルの価値は低下し、インフレに苦しむ。
どちらを選択しても、多くの国民は苦しみ、多くの資産を失ったということです。
日本はアメリカよりも更に紙幣をばら撒いているわけで、アメリカの当時の状況よりも更に悪い未来が待ち受けていることは間違いありませんね。
だからこそ、金、銀、BTC、優良賃貸不動産を保有、増加させ、さらには財布を一つにせず分散化させること。そしてマクロ経済を理解し、投資力を伸ばすことが重要になるわけです。
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